初めての不動産投資。物件選びのポイントと注意点

不動産投資は、将来的に安定した収入を得られる可能性がある一方で、初心者にとっては投資物件の選び方やリスク管理が課題となることがあります。本記事では、初めての不動産投資物件選びにおいて押さえておくべきポイントや注意点について詳しく解説します。

1、エリア選びのポイント

不動産投資をする上で、エリア選びは非常に重要なポイントのひとつです。エリア選びによって物件の需要や供給、物件価格、家賃などが大きく変わってくるため、投資の成功には欠かせません。ここでは、エリア選びのポイントを紹介します。

(1)地価の動向を確認する

エリア選びのポイントのひとつに、地価の動向を確認することがあります。地価が上昇傾向にあるエリアは、将来的に物件価格や家賃が上がる可能性が高くなります。逆に地価が下降傾向にあるエリアは、物件価格や家賃が下がる可能性があるため、投資には注意が必要です。地価の動向を調べるには、不動産価格情報サイトや自治体のホームページ、不動産業者の情報などを活用しましょう。

(2)交通アクセスの便が良いか確認する

物件の交通アクセスの便が良いかどうかも、エリア選びのポイントのひとつです。交通アクセスが良いエリアは、家賃相場が高くなりやすい傾向があります。一方で、交通アクセスが悪いエリアは、家賃相場が低くなることがあるため、投資には注意が必要です。交通アクセスを調べるには、電車やバスの時刻表や、Googleマップなどの交通情報アプリを利用すると良いでしょう。

(3)開発計画の有無を確認する

エリア選びのポイントとして、開発計画の有無を確認することも重要です。開発計画が進んでいるエリアは、将来的に物件価格が上がる可能性が高いため、投資に適したエリアと言えます。しかし、開発計画が進んでいるということは、建設中の騒音や渋滞などのデメリットもあるため、投資には注意が必要です。開発計画は、自治体のホームページや不動産業者の情報などで調べることができます。

エリア選びには、地価や交通アクセス、開発計画など、さまざまな要素があります。これらを踏まえた上で、自分が投資したいと思えるエリアを選ぶようにしましょう。

ただし、エリア選びにおいて一番重要なのは、自分自身の投資目的と合致しているかどうかです。投資目的に合わせてエリアを選ぶことで、より効率的な投資が可能になります。自分の投資目的を明確にして、その目的に合ったエリア選びを心がけましょう。

2、物件選びのポイント

不動産投資初心者が初めて物件を選ぶ際には、以下のポイントに注意して選ぶようにしましょう。

(1)新築物件と中古物件のメリット・デメリットを比較する

新築物件と中古物件では、それぞれメリット・デメリットがあります。新築物件は設備が新しく、初期費用が少ないことが多い反面、価格が高い場合があります。一方、中古物件は価格が安く、周辺環境も整っていることが多い反面、設備の老朽化や修繕費用が必要になることがあります。自分が投資したい目的に合わせて、それぞれのメリット・デメリットを比較して物件を選ぶようにしましょう。

(2)地震や台風などの自然災害への耐性を確認する

不動産投資は長期的な視野で行うものであり、物件の自然災害への耐性は非常に重要なポイントの一つです。特に日本では地震や台風などの自然災害による被害が少なくありません。物件選びの際には、地震や台風などの自然災害に対する耐性を確認することが大切です。

(3)レントロールや収益性などの数字を確認する

不動産投資において、収益性は非常に重要なポイントの一つです。物件選びの際には、レントロールや収益性などの数字を確認することが必要です。具体的には、家賃収入や空室率、修繕費用などを詳しく調べることが大切です。これらの数字をしっかりと確認し、収益性の高い物件を選ぶようにしましょう。

3、価格の見極め方

不動産投資初心者が最も悩むのが、適正な価格を見極めることです。ここでは、価格を正確に見極めるために必要なポイントを解説します。

(1)地価や市場価格を調べる

不動産投資において価格の見極めは非常に重要です。そのためにまずは、物件があるエリアの地価や市場価格を調べることが必要です。一般的に、地価が高いエリアほど物件価格も高くなります。また、市場価格についても調べることで、同じエリア内でも類似物件の価格を比較することができます。このような情報を基に、物件の適正価格を判断することができます。

(2)物件の状態や立地に応じた価格設定を理解する

同じエリア内でも、物件の状態や立地によって価格が異なります。例えば、築年数が新しい物件は価格が高くなる傾向にあります。また、交通アクセスの便が良い場所や、周辺に商業施設がある場所などは、価格が高くなる傾向があります。逆に、立地が悪い場所や、物件の状態が良くない場合は、価格が低くなる傾向があります。このような点を考慮しつつ、物件の価格を見極めることが重要です。

(3)物件が投資に適しているかを判断する

物件の価格を見極めるだけでなく、その物件が投資に適しているかどうかも判断する必要があります。例えば、地域の将来性や、その物件の収益性を考慮する必要があります。また、物件に対する需要や供給も考慮することが大切です。そのエリアに同じような物件が多数ある場合、価格競争に巻き込まれる可能性があります。以上の点を踏まえ、物件選びの際には投資に適しているかどうかを判断することが重要です。

4、不動産投資で失敗しない方法

不動産投資には、多くのメリットがありますが、同時にそれに伴うリスクも存在します。計画性を持って投資を行い、注意点を理解することが大切です。また、専門家の意見を参考にし、リスク管理を行いながら、長期的な視点で物件選びを行うことが投資成功のカギとなります。初心者でも理解しやすいように、不動産投資における注意点やポイントを詳しく解説します。

(1)計画性を持って投資すること

不動産投資において、計画性を持って投資することは非常に重要です。初めての不動産投資であれば、投資目的や将来の資産形成のための計画を立てることが必要です。まずは、自分自身の資金力や投資期間を明確にしましょう。その上で、目的に合わせた物件選びをすることが大切です。例えば、資産形成を目的とする場合は、安定した賃料収入が見込める物件を選ぶ必要があります。一方で、短期間での収益を目的とする場合は、物件の需要と供給バランスを見極める必要があります。

また、投資にあたっては、将来的に生じる可能性のあるコストやリスクに対する準備も重要です。具体的には、修繕費や税金、保険料などを考慮し、収益性を見極めることが必要です。さらに、賃貸不動産には、入居者のトラブルや空室リスクなどもあります。これらのリスクに対応するために、余裕を持ったキャッシュフローを見込むことも重要です。投資目的に応じた計画を立て、事前にリスクやコストを予測することで、不動産投資の成功につなげることができます。

(2)不動産投資にかかるリスクを理解すること

不動産投資は、一見安定した収益を得られる魅力的な投資先の一つですが、その一方で、様々なリスクも含まれます。例えば、空室率の増加や家賃滞納などの収益に関わるリスク、災害や法令改正による資産価値の減少などのリスクがあります。これらのリスクに対処するためには、地域情報や市場動向の分析、物件の管理方法や保険の選択など、慎重な投資計画が必要です。また、不動産投資は長期的な視野が必要となるため、リスクマネジメントの重要性は高いです。

(3)専門家の意見を参考にすること

不動産投資は初めての人にとっては複雑な分野であり、様々な専門知識や情報が必要です。そのため、投資にあたっては、専門家のアドバイスを積極的に取り入れることが重要です。例えば、不動産会社の営業担当者や不動産投資家のコミュニティなどから、現地情報や投資先の情報を収集することができます。また、税理士や弁護士などの専門家に相談することで、税務や法務のリスクを抑えることもできます。専門家の意見を参考にしながら、自分自身の判断も大切にして、不動産投資に挑戦していきましょう。

まとめ

不動産投資初心者が物件選びで注意すべきポイントや価格の見極め方、投資に伴う注意点、そして物件購入後に必要な準備や対応について解説してきました。投資にはリスクがつきものであるため、計画的かつ専門家の意見を参考にしながら進めることが大切です。また、物件購入後も入居者やメンテナンスなどの管理に対応することも不可欠です。将来の売却や相続に備えたプランも立てておくことで、安心して不動産投資を進めることができます。

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高野 友樹(不動産コンサルタント)

株式会社 高野不動産コンサルティング 代表取締役 / 株式会社アーキバンク 取締役 COO / 不動産会社にて600件以上の仲介、6,000戸の収益物件管理を経験した後、物流施設に特化したファンドのAM事業部マネージャーとして従事。 現在は(株)高野不動産コンサルティングを設立し、投資家や事業法人に対しての不動産コンサルティングを行う。 / 保有資格 ・公認 不動産コンサルティングマスター ・相続対策専門士 ・宅地建物取引士 ・賃貸不動産経営管理士 など